モンダイな文章を推敲で解決する「勝手にビフォーアフター」。
本日はバスの車内、降車とびらに表示されていた「注意書き」の登場です。
【Before】
ドアーブザーが鳴っても扉が開かないときは、
安全装置が動作しているため開きません。
【推敲のポイント】
「開かないときは」~「開きません」のところで、
“違和感センサー”が激しく反応します。
(開かないときに開かない=当たり前!)
文の前半と後半が正しく結びついていないのです。
普通なら開くはずのドアが開かないという異常な事態。
「開かないときは~」の後には、
その原因や対応方法などが書かれるべきでしょう。
【After】
<1>
ドアーブザーが鳴っても扉が開かないときは、
安全装置が動作しています。
(異常の原因を案内)
<2>
ドアーブザーが鳴っても扉が開かないときは、
運転士にお知らせください。
(対応方法を案内)
<3>
ドアーブザーが鳴っても扉が開かないときは、
安全装置が動作しています。
ステップに立たず、一歩さがってください。
(原因+対応方法を案内)
<4>
ドアーブザーが鳴っても扉が開かないときは、
ステップに立たず、一歩さがってください。
(対応方法を案内)
4つの中では③がいちばん親切ですね。
ただし、文字数が多く読むのに時間がかかります。
やはり、見かけることの多い④のパターンが、
このケースではしっくりくるようです。
ありがとうございました!

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