推敲百話【22】「たばこはそんなに悪いの?」の巻

モンダイな文章を推敲で解決する「勝手にビフォーアフター」。

久々の更新となる今回は、新聞広告の登場です。

今朝の日経を読んでいたら、

昭和時代にタイムスリップしたかのような広告が目に止まりました。

そして、読み始めてすぐに“違和感センサー”が……!

失礼ながら“勝手に”推敲いたします。
明確な趣旨には潔ささえ感じるのですが…

喫煙者数はこの半世紀で半分以下になっているが、

肺がんは60倍に増えています。

 

【推敲のポイント】

現代の文章は、常体と敬体の2つに分けることができます。

いわゆる「だ・である調」が「常体」。

本ブログもそうですが、「ですます調」が「敬体」。

これは皆様、ご存じでしょう。

 

そして、

この2つは「混在させない」という考え方が一般的です。

 

では、例文に注目してみましょう。

すると、

1行目=常体(だ・である調)

2行目=敬体(ですます調)

と、見事に混在しているではありませんか――!

 

【Before】

喫煙者数はこの半世紀で半分以下になっているが、

肺がんは60倍に増えています。

【After】

喫煙者数はこの半世紀で半分以下になっているが、

肺がんは60倍に増えている。

(常体)

喫煙者数はこの半世紀で半分以下になり、

いっぽうで肺がんは60倍に増えている。

(少々整理)

 

【今後へのメモ】

ちなみに、この意見広告を出したグループは、

「たばこと肺がん発症の因果関係に疑義あり」を

唱えていた記憶があります。

 

と、すると、

喫煙者数と肺がん発症(?)を比較して、

「我に理あり」

と主張すること自体、おおいに「?」な気がします。

 

家内も私も、元・愛煙家。

ここまでとしましょう……。

 

ありがとうございました!


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