いわゆる一口馬主になって、早いもので15年。
一番の喜びは、やはり出資馬の勝利。
ついつい応援に力が入り過ぎ、
腿(もも)のあたりが青く腫れてしまうことも……。
(思いっきり叩いて、内出血してしまうのですね・笑)
さて、本日の違和感センサーは、
愛馬勝利の記念写真に添えられた手紙の文面にピピッときました。
ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスの優勝にともない、優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。
【推敲のポイント】
このブログの記念すべき(?)第1回では、
「文の前半と後半が正しく結びついていない」
という例を取りあげました。
一読する限り丁寧に思えるこの手紙の文面でも、
同じ種類のことが起きています。
まずは余計な要素を削って、
この文が伝えようとしているメッセージを
抜き出してみましょう。
①ご出資馬が優勝しました。
②優勝記念写真をお送りします。
③お納めください。
ダラダラと長かった文も、
要するに、この3つのことを伝えたいわけですね!
ところが、
「~優勝にともない」とハンパなつなげ方をした結果、
なんと! 世界初…?
優勝記念写真を送る“馬”を、
出現させることになってしまったのです(笑)
実は、この文章、
ご出資馬「ドリームバスケット号」が、
優勝記念写真をお送りいたします。
という読み方ができてしまうのです!
【Before】
ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスの優勝にともない、優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。
↓
【After】
ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスで優勝しました。優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。
【今後へのメモ】
「~が」の直前には、
・雲が行く。
・水が流れる。
など、主語が来るパターンが多くあるのですが、
このケースも、主語は“ご出資馬「ドリームバスケット号」”。
――で、あるならば、
「優勝しました」で一度、文を切りたいところです。
文章は「コンパクトに伝える」のが基本。
例文を書かれた方も、「短く書く」ことを意識されれば、
このようなモンダイも起きなかったものと思われます。
ちなみに、ドリームバスケット号は、
6歳の♂で、父はステイゴールド。
次の出走は(順調ならば)12月or 1月の中山競馬場の予定です。
ご注目いただければ幸いです!
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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