推敲百話【33】「お馬さんは郵便を出せるのか?」の巻

いわゆる一口馬主になって、早いもので15年。

一番の喜びは、やはり出資馬の勝利。

ついつい応援に力が入り過ぎ、

腿(もも)のあたりが青く腫れてしまうことも……。

(思いっきり叩いて、内出血してしまうのですね・笑)

さて、本日の違和感センサーは、

愛馬勝利の記念写真に添えられた手紙の文面にピピッときました。

失礼ながら“勝手に”推敲いたします。
一見、モンダイはなさそうですが……

ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスの優勝にともない、優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。

 

【推敲のポイント】

このブログの記念すべき(?)第1回では、

「文の前半と後半が正しく結びついていない」

という例を取りあげました。

 

一読する限り丁寧に思えるこの手紙の文面でも、

同じ種類のことが起きています。

 

まずは余計な要素を削って、

この文が伝えようとしているメッセージを

抜き出してみましょう。

 

①ご出資馬が優勝しました。

②優勝記念写真をお送りします。

③お納めください。

 

ダラダラと長かった文も、

要するに、この3つのことを伝えたいわけですね!

 

ところが、

「~優勝にともない」とハンパなつなげ方をした結果、

なんと! 世界初…?

優勝記念写真を送る“馬”を、

出現させることになってしまったのです(笑)

 

実は、この文章、

ご出資馬「ドリームバスケット号」が、

優勝記念写真をお送りいたします。

という読み方ができてしまうのです!

 

【Before】

ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスの優勝にともない、優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。

【After】

ご出資馬「ドリームバスケット号」が、9月29日(阪神競馬・第11レース)ポートアイランドステークスで優勝しました。優勝記念写真をお送りいたしますのでお納めください。

 

【今後へのメモ】

「~が」の直前には、

・雲が行く。

・水が流れる。

など、主語が来るパターンが多くあるのですが、

このケースも、主語は“ご出資馬「ドリームバスケット号」”。

 

――で、あるならば、

「優勝しました」で一度、文を切りたいところです。

 

文章は「コンパクトに伝える」のが基本。

例文を書かれた方も、「短く書く」ことを意識されれば、

このようなモンダイも起きなかったものと思われます。

 

ちなみに、ドリームバスケット号は、

6歳の♂で、父はステイゴールド。

次の出走は(順調ならば)12月or 1月の中山競馬場の予定です。

ご注目いただければ幸いです!

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。


>>推敲百話【32】「誤植は、誤植か?」の巻へ

>>推敲百話【34】「変身するプリンタ用紙」の巻へ


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