推敲百話【39】「日本語はむずかしい」の巻

セミナー受講料は2日間で12万円以上。

1時間あたりで計算してみると、

赤羽博之の文章講座の3倍をはるかに上回る額――。

本日の違和感センサーは、

コピーライター養成で有名な某出版社が主催する

「講座」のパンフレットにピピッ!

失礼ながら“勝手に”推敲いたします。
変換ミス“御三家”ともいえる事例です

売上目標ばかりを追及しても、~

 

【推敲のポイント】

日本語が「むずかしい」とされる原因には、

いくつか有名なモノがありますね。

 

1.漢字、ひらがな、カタカナが使われること

2.敬語の規則が複雑

3.同音異義語の存在

4.主語が不明確

5.書き言葉、話し言葉の使い分け

6.すべて書かないことが「よし」とされる

などなど……。

 

外国の方に日本語を教える際には、

「敬語」は最初から除外すると聞いたことがありますし、

「4.」「6.」などは、到底理解できないことでしょう。

 

これだけ複雑でビミョーな言語を使いこなすのですから、

私たち日本人はある意味で“たいしたものだ”と思います。

 

さて、その“たいしたもの”のハズの日本人でも、

時として誤ってしまうのが同音異義語。

最近のワープロソフトはとても親切で、

変換すると「意味」を並べて表示し注意を喚起してくれるのですが、

(箇条書きの自動生成など、余計なおせっかいも目立ちますね!)

それでも、こうした典型的なミスは防ぎきれないのです。

 

ここで使われている「追及」は、

・野党議員が政府を追及する。

・会議は担当部署の責任追及に終始した。

――など、「相手を追い詰める」場面で用いる熟語。

 

一般的に、

追求=追い求める(企業が利潤を~する)

追究=明らかにしようとする(研究者が真理を~する)

追及=追い詰める(与党の責任を~する)

と、使い分けるのは、皆さまご存じのとおりです。

 

【Before】

売上目標ばかりを追及しても、~

【After】

売上目標ばかりを追求しても、~

 

【今後へのメモ】

実はつい最近、同じ事例を「新聞広告」で発見しました。

きちんと広告代理店が入っている仕事なのですが、

「弘法も筆の誤り」なのでしょうか。

これは9月5日(金)東京新聞に掲載されたもの。

これは9月5日(金)東京新聞に掲載されたもの。

 

翌日9月6日(土)には同じ広告が日経に掲載されたのですが、 こちらは「修正」されていました。

翌日9月6日(土)には同じ広告が日経に掲載されたのですが、

こちらは「修正」されていました。

読者からの指摘、もしくは関係者が気づかれたのでしょう。

 

昔から文字、活字を扱う業界では、

「誤植を笑う者は、誤植に泣く」というようなことが、

“山のように”起きています。

皆さま、お互いに気をつけてまいりましょう!

 

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。


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